行き着く先を恐れず
？？？
私の言葉なんて重要じゃないわ。いかなる時も自分の意志を貫き通す――それこそが生きるってことなんじゃないかしら？
だからこそ、この大地を自分自身で体験するのよ。あなただけの考えが形成されるまでには、きっと何年もの歳月が必要になるでしょうけど……
それでもね、ケルシー。私はあなたに……
p.m. 5:39 天気/晴天
室外 ロドス甲板
ケルシー
最近は忙しいだろう。処理すべきことが、山ほどあるからな。
しかし、時には適度な休息も必要だ。最近、君の生理的指標には若干の乱れが生じている。引き続き注意を払っておくが……
そういえば、ブレイズが今晩、報告のため君の元を訪れる予定だ。昨日、彼女は強襲作戦を主導していたからな。
a.m. 1:23 天気/雨
バベル臨時作戦司令室
ケルシー
――Scoutか。彼は昨夜の作戦担当だった。
これは、彼がバベルのために遂行してきた任務の中でも数少ない失敗の記録だ。
ドクター
入ってくれ。
Scout
ドクター、ケルシーさん。お揃いのようだな。それじゃあ、昨晩の出来事について、簡単に説明させてもらおう。
小隊が戦場の事後処理をしていた時、敵軍が撤退した方角を示す痕跡を発見したんだ。俺は敵軍の位置を把握する好機だと思い込み、痕跡を辿って追撃を試みた……が、待ち伏せに遭ってしまった。
全責任は俺にある。謹んで処罰を受けよう。
ドクター
ベテランのサルカズ傭兵が下す判断とは思えないが……
Scout
残念ながら、その時は俺の経験も警告してくれなくてな。
ドクター
君の持つ豊富な経験も、架空の出来事にまでは警告できまい。……確かに危機的状況ではあったが幸い隊員に死者は出なかった。これは、撤退時に君が冷静かつ適切な指揮を執ったからに他ならない。
むしろ処罰ではなく、恩賞を与えないとな。
Scout
どうしてその結論に至るのか、理解できないんだが……
ドクター
軍の規律が賞罰を区別できないのなら、そんなものに意味はない。君ならこの道理を理解できるはずだ、Scout。
それなのになぜ、そこまで彼女の名誉を気にかける？ 理由を教えてくれ。
Scout
……ケルシーさん、レイカーの容態は？
ケルシー
既に峠は越した。
するとScoutは何か言おうとしたが、すぐに口を閉ざした。
ドクター
葛藤しているように見えるな。戦場ですら、そこまで辛そうな顔は見たことがない。もしその理由を教えてくれるのであれば、我々は……
Scout
……レイカーには、どんな処罰も受けさせない――それが、俺の主張だ。
ドクター
それは、彼女が孤児だからか？ だが、軍の規律は同情心に対応できるようには作られていないぞ。
Scout
レイカーの父親はサルカズの傭兵でな。内戦で命を落としたんだ。
ドクター
そんなの、カズデルでは珍しいことでもない。
Scout
だが、レイカーの母親は重度の鉱石病を患っていたせいで、彼女を養うことができなかった……で、そのことを知ったテレジア殿下はこの一家にずっと経済的な援助をしてきたんだ。
ドクター
それもまた、特別な話ではない。もし、十分な理由が提示できないのであれば……
Scout
……レイカーは、純粋に殿下の恩に報いるためだけに軍に加わったんだよ。
以前、彼女は俺にこう言ったんだ。殿下のために戦うことこそが唯一の願いであり……そして、自分のすべてだと……
ドクター
……続けてくれ。
Scout
……カズデルじゃ、子供たちが夢を持つどころか……守るものを持つことすら難しい。
ただ戦争に巻き込まれ……そして死んでいくのが当たり前なんだ……
ドクター
だから君は、レイカーの名誉を守り、彼女に殿下を守るという願いを持ち続けてほしいというわけか。
百戦錬磨のベテランは答えず、再び沈黙を選んだ。
ドクターはゆっくりと立ち上がると手を伸ばし、Scoutの肩をポンと叩いた。これは、ケルシーにとって予想だにしなかったことだった。
ドクター
先ほどの態度に失礼があれば、許してほしい。君の行動には、納得できるだけの理由があるだろうことは分かっていた。
「誰にも処罰を受けさせない」……これを結論とする。しかし、この決定は軍の規律を損なう。恐らく批判を招くだろう。
だからScout。君と君の小隊が、この先の行動を以てその批判を払拭してくれることを期待している。
Scout
……ああ。それじゃ……ドクター、ケルシーさん。俺は先に戻るとするよ。
ドクター
その前に、一つ約束してほしい。君自身の命と名誉を、少なくとも他の隊員と同等に見るようにしてくれ。
Scout
了解。
ケルシー
……それと、クロージャが君の元へ相談に来るかもしれない。彼女はロンディニウムの問題に関する私の立場を強く気にかけている。
必要なら、意志決定までのプロセスを共有しても構わない。彼女もまた、潜在的な作戦メンバーなのだから。
……まぁ、雑談に興じてもいいがな。
a.m. 11:27 天気/晴天
ロドス チーフエンジニア室
ケルシー
今度は何だ？
クロージャ
ケルシー、ロンディニウムに行く件、結論は出た？
ケルシー
まだ議論中だ。行動自体にリスクが伴うからな。しかし、なぜ突然そんなことを気にかける？
クロージャ
そりゃもちろん、君が心配だからだよ。心の中では行きたいと思ってても、実際自分が行ったら行ったで、ロドスが直面するかも知れない危機のことも考えなきゃ……って葛藤しちゃってるんでしょ？
悩みごとがあると、やっぱり気疲れするからねー。
ケルシー
別に悩んでなどいないさ。ロドスの安全こそが常に最優先すべきことだからな。
クロージャ
そんなこと言っても、あたしの目は誤魔化せないよ。君とテレジアの仲を考えれば、ロンディニウムの件を放っておけるわけないし。
確かに今はアレだけどさ……そのうち君が思うまま、やりたいことを自由にできるといいのにね。
ケルシー
テレジアは、私の意志決定に何ら関係ない。私が関心を持つのはその行動がロドスに利益をもたらすか否か……それだけだ。
クロージャ
君っていっつもそうだよね。口を開けば責任ばっかっていうかさ。たまには自分のことも気にしたらどう？
クロージャ
面倒事はドクターに押し付けてさ、お酒でも飲んで愚痴ろうよ。
ケルシー
……ドクターはすでに、十分苦労をしている。
クロージャ
まあ、確かにー。ドクターって、記憶を失う前と後じゃ随分変わったけど、ワーカホリックってことだけは全然変わってないよね。
クロージャ
それに、以前のドクターは厳しい人だったよね……あたしは今のほうがいいって思うけど。
ケルシー
それは今の方がいじめやすい、ということか？
君が前回ドクターに試用させたランニングマシーンのことは聞いている。なんでも突然宙に浮いたとか……しかも商品広告を見ないと降りられない仕様らしいな。
クロージャ
あ、あれは超お得タイムセールの広告だし！ ドクターの節約の手助けをしてあげたんだよ！
ケルシー
多忙の時に驚かされたい人間などいない。もっとドクターを気遣ってやれ。
クロージャ
はいはい、分かった。分かりましたよって。ったく……そんなマジにならなくてもいーじゃん。
ほら、記憶を失くす前のドクターってちょっと怖かったしさ。だから今は、ついイタズラしたくなっちゃうんだよねー。
それに、最後の方なんて……どんどんおかしくなってたし……
ケルシー
やめろ、クロージャ。この話はこれで終わりだ。決してドクターの前ではするなよ。
クロージャ
もちろん、あたしだってそれくらい弁えてるって。……と、そうだケルシー。ロンディニウムに行く前に、「建設計画区域」の改修をしようと思ってるんだ。少なくとも、船体の補強はしないとね。
まあ、かなりの出費にはなるけど……でもでも、ロドスの頼れるエンジニアとして、この程度の投資は必要不可欠って思うわけ。
クロージャ
そこであたしは、エンジニア部の代表として決意したよ！ 三日三晩の奮闘を以て「建設計画区域」を一新する、とね！
ケルシー
必要ない。「建設計画区域」は全艦で最も頑丈な場所だ。
クロージャ
あー、おほん！ あたしも、それには一家言あるよ。あの場所が頑丈だとは言っても、「建設計画区域」の真下にはドローン格納庫があるでしょ？ その格納庫って……実は支柱がないんだよ。
つまり、一度上部が破壊されたら格納庫の天井が変形して……その後はぁ……
クロージャ
ってぇ！ なんでそんなに睨むのさ！ 怖いよ、ケルシー！
ケルシー
君はただ行ってみたいだけだろう。
クロージャ
うっ……分かった、白状するよ。立ち入り禁止の区域があるって聞いたら、チーフエンジニアとして気にならないわけがないでしょ。
ケルシー
……私には私の考えがある。
クロージャ
はぁ……隠し事ばっかしてたら、息が詰まっちゃうよー？
ほんと、いつになったら教えてくれるのさ？ 何でもかんでも一人で抱え込んじゃダメだよ。
ケルシー
ああ……その時が来たら、ちゃんと話す。
クロージャ
はいはい、どうせあたしに話す気なんてないよね――
クロージャ
――って、あれ！？ 今、「ちゃんと話す」って言った！？
ケルシー
コナー郡への患者の移送作業は、今日ですべて完了する。それと、近日中に施設の防衛能力を君に再評価してもらう必要があるな。
後ほど、医療部から関連データを送らせよう。
今後、同様の業務は徐々にエリートオペレーターに任せるようにしていく。君には、より重要な問題に注力してもらいたいからな。
医療オペレーター
お休みの所申し訳ありません。皆さん、起きてください。ケルシー先生がまもなく回診にいらっしゃいます。
一般感染者A
今夜の回診は随分と早いな。しかも、後方支援部のオペレーターまでたくさん来てるじゃないか。
一般感染者B
やれやれ……お前さんの物忘れも、いずれケルシー先生に治療してもらわないとな。
何度も言わせるなよ。医療部の嬢ちゃんがこの一週間、毎日俺たちの病室に来ちゃ、病棟のみんなをコナーの臨時医療施設に移送する予定だって説明してくれてたじゃないか。
医療オペレーター
あははっ、気にしなくていいですよ、おじさん。なにせ急なことでしたから。
繰り返しになりますが……ロドス本艦は近いうちに、ヴィクトリア周辺で一連のシミュレーション演習を行う予定です。
そこで、皆さんの安全を考慮して、一時的にコナー郡の医療施設へと移っていただくことになりました。
ですがご安心ください。ほとんどの医療スタッフが同行しますし、コナーの医療施設は設備が整っていますから。
一般感染者A
ほれ見ろ、エリーが――
一般感染者A
おわあっ、ケ、ケルシー先生！ いつからいたんですか？ すみません、すぐ気付かんで……
ケルシー
慌てなくてもいい。私も今来たところだ。
ケルシー
エリー、この患者の今日の血液検査レポートをくれ。
ケルシー
……うむ。回復が早いな。鉱石病も、悪化の兆候はない。
一般感染者A
今日があるのは先生のおかげですよ。鉱石病の発作が起こった時、先生が一日中つきっきりで手当てしてくれたから……
ケルシー
それは医師として当然の責務だ。
ではこれより、移送に関する取り決めについて読み上げる。その後合意書にサインを頼む。『ロドス鉱石病収容治療規定』第四条に基づき……
一般感染者A
先生、わざわざ読み上げなくてもいいから、ちょっとは休んでください。ロドスのことは完全に信用してるし、サインくらいいくらでもしますから。
ケルシー
感謝する。だが、取り決めを読むこともあなたの権益を保障することに繋がるからな。
ケルシー
エリー、時間は有限だ。患者を運ぶには、まだ人員が足りていない可能性がある。廊下に出て、誰か手伝ってくれる人がいないかを見てきてくれ。
医療オペレーター
分かりました。
あれ、ドクター？ こんにちは。こんな所でどうしたんですか？
医療オペレーター
そうだ、ドクター。今、お時間ありますか？ 患者さんの移送をするのに人手が足りなくて……よければ手伝っていただきたいんですけど……
ケルシー
……いや、今の健康状態を鑑みるに肉体労働は推奨できない。
一般感染者B
ドクターっていうと……ロドスの指揮官かい？ エリーが毎日褒めちぎってる、あのドクターだよな？
医療オペレーター
お……おじさん、余計なこと言わないでください！ ドクター、私はただ以前皆さんにロドスのことを紹介しただけですから。
一般感染者A
ロドスの指揮官が移送を手伝ってくれるってのかい？ なんだか申し訳ねぇなあ……
ケルシー
遠慮する必要はない。どんなに些細な仕事でも、ロドスの誰もがそれに参加する義務を持っている。戦場指揮官であってもそれは同じことだ。
支援オペレーター
分かった。なあエリー、この新しい機械は何だ？ 初めて見たぞ。
医療オペレーター
その通りです！ さすが、ドクターは何でもご存知なんですね。
支援オペレーター
ご……ごめん！ 前にケルシー先生がしてくれた、戦地での搬送についての講義をちゃんと聞いてなくて、あんまり覚えてないんだ……
ケルシー
ああいった講義は実践を通じて体得するものだ。しかし、ドクター……君はどのようにしてこの知識を身につけた？ 確かあの時、君はサルゴンへの外勤に出ていたはずだが……
ケルシー
……最後に一つ。近頃アーミヤは、ロンディニウムへの旅における各事項に関する評価で忙しくしている。時間を作り、彼女を気にかけてやってくれ。
彼女はロドスのリーダーであると同時に、一人の子供でもあるのだから。
a.m. 2:29 天気/曇天
バベル臨時作戦司令室
ケルシー
テレジア、君はバベルのリーダーであると同時に、一人の鉱石病患者でもある。もっと自分の身体を労ってくれ。
すぐに仕事の手を止めて、休息を取ることを勧める。
テレジア
ええ、心配してくれてありがとう、ケルシー。……ん？ ああ、ドクター。入って、別に内緒話をしてるわけではないから。
ドクター
すべて聞こえていた。十分な睡眠を取るべきだ、テレジア殿下。
昨晩の作戦会議は思わしくない雰囲気だったし……かなり疲れているんじゃないか。
テレジア
心配しないで。それよりも、ドクター。一部の参加者の発言についてお詫びするわ。彼らも悪気はなかったの。ただ……少し感情的になってしまっただけで……
彼らは私の身の安全を憂いているの。でも、私は分かっているわ。ドクターはきっと、あらゆる可能性を考慮して結論を出してくれたのよね。だから、それが一番正しい道だと思っているわ。
ドクター
君が優勢となることは、同時に君の弱点にもなり得ることをテレシスは知っている。それを利用して、戦争の主導権を奪い返そうとしているんだ。
しかしいくら彼でも、君がサルカズのために、どれだけの犠牲を払えるかまでは想像できないだろう。
アスカロンの率いる部隊が街に現れる時……テレシスは、自らが敗北の運命にあると気付くはずだ。
テレジア
……あなたはいつも、私を安心させてくれるわね。そして、あなたの言葉は睡眠よりも私を元気にさせてくれる。
テレジアは疲れ切った顔に安堵の笑みを浮かべた。そして、彼女が扉の外へと目を向けた時、その笑みはより柔らかいものとなった。
テレジア
どうぞ、いらっしゃい。こっちよ、私の隣に座って。
小柄なコータス
で……でも……
テレジア
そんなふうに見回さなくても大丈夫よ、アーミヤ。だってここには知らない人なんていないもの。
アーミヤ
ドクター、ケルシー先生、こ……こんばんは。
その……わざと夜更かしをしてたわけじゃ……ないんです。
テレジア
誰もあなたを責めたりしないわ。きっと悪い夢でも見たのよね？
アーミヤ
い……いえ。えっと、軍隊の集合する音が聞こえて……それで、目が覚めたんです……
私……窓から見てたんです。アスカロンお姉さんが……兵隊さんを連れて遠くに行く準備をしているみたいでした……
ドクター
彼女たちには任務があるんだ。
アーミヤ
でも……でも、アスカロンお姉さん、言ってたんです。殿下と私から……絶対に一歩も……離れないって……
だから、何かあったんじゃないかって心配で……それで、こっそり司令室を見に来たんです……
テレジア
……大丈夫よ、アーミヤ。アスカロンはすぐ帰ってくるわ。彼女に任務を与えたのはドクターなの。
それに、考えてもみて。ドクターが指揮する戦いは、いつだってすぐに終わるでしょう？
アーミヤ
た……確かに。ドクターの考えなら、安心です。
ドクターは、皆を一番安心させてくれる人ですから。
ドクター
アーミヤ、そろそろ寝なさい。
アーミヤ
はい、今戻ります！ みなさん、おやすみなさい。
テレジア
本当に愛おしい子ね……
……実はね、あなたが来るまで、アスカロンがいない間、ロドスの安全を守れるか心配していたのよ。
ドクター
心配になるのも当然だ。
テレシスは戦線を拡大すると同時に、戦略的意義のない街を包囲している。その目的が何なのかまでは……知る由もない。
テレジア
私の安全は二の次よ。それよりも心配なのは、船に乗っている研究者や子供たちにまで被害が及ぶこと。
でも……アーミヤの言うように、あなたは確かに安心感をもたらしてくれる。あなたの指揮で得てきた戦果は、疑いの余地がないわ。
ドクター、ケルシー。勝利の日はきっと遠くない……そうでしょ？
ケルシー
今言ったことはすべて、君の通常スケジュール外の話で……
……おい、聞いているのか？ ドクター。
……時に、ドクター。生きる、とはどういうことだと思う？
前に進む理由を失い、他人の意志に従う……果たしてそれは、生きていると言えるのだろうか？
では、別のケースを想定してみよう。記憶は抜き取られた状態ながらも、肉体は残っている……これは生きていると言えると思うか？
もしこの二つの内、どちらか一方を選べと言われたら……君はどちらを選択する？
ケルシーが、あなたに意味ありげな視線を投げかけてくる。
ケルシー
……自由には代償が伴う。
君は記憶を失くした状態で目覚め……戦うこと、犠牲を目の当たりにすることを余儀なくされた。そして、これまで我々は君にあまり選択肢を与えてこなかった……
……ドクター。君は一体何のために戦っている？ 私の目を見て、答えてくれ。
その瞬間、記憶の奔流があなたを飲み込んだ。チェルノボーグで目覚めてから起きたすべての出来事がありありと目に浮かび、喜びと悲しみが絡み合う……
そうして、一つの答えが、次第にはっきりとあなたの脳内で浮かび上がってきた。それはほぼ無意識にあなたの口から滑り出る――
ケルシー
ならば、どうか……今口にした答えを忘れないでくれ。
……誰にも理解されなくとも、我々は皆自らの道を見つけられる。
ドクター。君も、君の道を見つけられるだろう。