亀裂
リスカム
……?
どういうこと……?
小隊を一つ潰しただけなのに……
フランカ
って言っても、でっかいのはきっちり倒したじゃない。
これで終わりって言ってくれないかしら。あれの相手で疲れてるんだけど。
ホシグマ
そうはいかないでしょうね。
あんなにも多くの感染者たちが、跡形もなくどこかへ消えるとは思えません。
それに、先ほどの大柄な相手も、単なる囮と考えるには奇妙です。
アーミヤ
……
そもそも、この短時間で離脱なんてできるものでしょうか?
アーミヤ
退路は近衛局が塞いでいるはずですし……
フランカ
ここ……何かおかしいとは思うんだけど。
手がかりは一つも見当たらないのよね。
草地に廃墟、それから砂丘……
待ち伏せするにはぴったりの場所なのに。
新しい足跡どころか、衣服が草に擦れる音や、火薬の匂いすらも……
何一つないだなんて。
あ~あ。わけわかんないわ。
ねえ、ペンギン急便のお二人さんで何とかしてくれない?
だって、こんな状況、超不自然だし――
ホシグマ
――静かに。
何か聞こえます。
エクシア
何か、って――ん?
ひょっとして……地面の下から聞こえてる!?
――アーミヤ! 相手は下だ!
アーミヤ
ッ!!
ホシグマ
ドクター! 伏せてください!!
この連中……! なんと姑息な!
スカルシュレッダー
なっ……!?
今のを……受け止めた、のか……!?
ホシグマ
我が盾――「般若」を貫くことなど、できはしない。
スカルシュレッダー
……それは、どうかな。
フランカ
――ッ!
何なの、この熱……って、あれは……!
まさか、アーツユニットごと自爆するつもり!?
ドクター、離れて! その距離じゃ――
ホシグマ
こ、のッ……!
スカルシュレッダー
これで……終わりだ!
アーミヤ
や……やめて……!
アーミヤ
ダメ――
ドクターを、傷つけないでっ!!
……!
スカルシュレッダー
ぐ、っ……ご、ほっ……
アーミヤ
……っ、あ……
スカルシュレッダー
……なんて……力、だ……
これ、は……一体……何、なんだ……?
…………いや。お前、の……実力、か……
げほ、っ…………く、そっ……
……こんな、力が……ある、くせにっ……
…………苦、しむ……同胞、たちを……ただ、見過ごす……なんて……
許、せない……
……俺は……お前、らを……許、さ……ない……
………………
ミーシャ
…………そ……んな……
いや……い、いやああっ……!!