旋回

スカルシュレッダー
見ろ、ミーシャ。
ミーシャ
う、うん……
スカルシュレッダー
これが、トリガーだ。
こうやって弾を込めて……
狙いを定めたら、トリガーを引く。
そうすれば、弾が飛び出していくから――
次は、グリップを握って。
精神を集中させたら……アーツを放つんだ。
そうすれば、飛んでいった弾薬が爆発する。
ミーシャ
……私に、できるのかな……
スカルシュレッダー
できるさ。
お前には、俺と似た力を感じるんだ。
さあ、想像してみてくれ。
この源石を握って……
ミーシャ
っ、う……
スカルシュレッダー
集中しろ。
ミーシャ
――
ちょっとだけ……手のひらが、熱いような。
スカルシュレッダー
よし、その調子だ!
ミーシャ、やっぱりお前は……
っはは、そうだ……そうだよな。はは、はははっ……
だって、お前は俺の……
レユニオン構成員
――スカルシュレッダー! ここを離れよう、撤退だ!
この場所には、もういられそうもない!
スカルシュレッダー
ッ、何が起きた!?
レユニオン構成員
ロドスが襲撃してきたんだ!
スカルシュレッダー
――なっ……!!
あのクソ野郎どもが……!
慌てず立て直せ、反撃に出るぞ!
ミーシャ
っ、スカルシュレッダー……
ロドスが相手なんだったら……
スカルシュレッダー
――奴らと話し合えって言うのか?
ミーシャ
だって、あの人たちは絶対感染者の助けになってくれるから。
スカルシュレッダー
俺の仲間は何人もロドスに殺されたんだぞ!
あいつらは全員感染者だったのに――
ロドスは、皆を助けたりなんかしなかった!
なのにお前は、そんな連中と話し合えって言うのか!?
一体……何がそんなにお前の目を曇らせてるんだ!?
ミーシャ
そ……そんなこと、言われても……
スカルシュレッダー
……悪い。
つい、腹が立って……
だけど、本当に――
感染者にはようやく、レユニオンという希望の光が訪れようとしているところなんだ。
それなのに、ロドスは……あの連中は、自分たちだって感染者のくせに、俺たちを傷つけて、殺そうとまでしてくるんだぞ!
どう考えても、奴らは裏切り者じゃないか……!
そんな奴らと何を話せって!?
ミーシャ
……でも……感染者同士で殺し合う必要なんて、どこにあるの?
スカルシュレッダー
だったら、どうしろって言うんだ……
仲間が死んでいくのを、黙って見過ごせばいいのか?
ミーシャ
……
スカルシュレッダー
……心配するな。
俺たちが、お前を守るから。
お前は、戦いに巻き込まれないように……
自分をしっかり守ってくれたらそれでいい。
……気をつけろよ。
ミーシャ
あなたこそ……絶対、戻ってきてね。
やっと会えたんだから……
スカルシュレッダー
もちろん。必ず戻ってくるさ。
だからその時は、一緒に帰ろう。
ミーシャ
……うん。
W
ハア~イ、ごきげんよう。
もしかして、あたしの助けが必要かしら?
スカルシュレッダー
ああ。
実は……今の状況が、タルラの予想とは少し変わってきてる気がするんだ。
思ったより敵が手強くてな。
だから、お前には何があってもミーシャを守ってもらう。
W
守る? あたしにそんな義務ないと思うけど。
スカルシュレッダー
いいや、ある。
W
OK、OK……わかったわよ。
だけど、ミーシャを守るだけじゃ足りないわよねえ?
あんたたちがしくじったら、あいつらは絶対追いついてくるもの。
スカルシュレッダー
――
何か、考えでもあるのか?
W
あら、前にも教えてあげたと思うけど?
スカルシュレッダー
……それなら覚えてる。
――Dr.{@nickname}……
あいつを始末すれば、戦況は一気に逆転する……そうだろ。
W
ご名答~。簡単な話でしょ? 向こうの指揮官を殺すだけだもの。
――いつもウサギちゃんのすぐそばにいる、フードを被った誰かさん……
戦場でのロドスは、すべてがその指揮下にある。
つまり、あいつさえ殺しちゃえば……あはっ!
ロドスのブレインは死んだも同然よ。
そうなったら、何もかもが楽になるでしょ?
とはいえ、こっちは人手も減っちゃったし、使える戦術にも限りがあるしで……やるとしたら、そうねえ。
採掘場の近くに、待ち伏せに持ってこいの場所があるわ。
うちの術師に援護させるから――やることはわかってるわよね?
連中の誘導は部下にやらせるし、あんたは心配しなくていいわよ。
だから、チャンスをきっちり生かしてちょうだいねえ?
スカルシュレッダー
……わかった。
――ミーシャのこと、頼んだからな。
W
はいはい、任されてあげますとも。
それじゃ……幸運を、な~んてね。